文豪・美食家、池波正太郎も愛した至高の名店
〜創業昭和14年の歴史。職人技を、カウンター越しに鑑賞できる老舗とんかつ店〜
清潔かつ広々と余裕を持った広さの厨房を、コの字に取り囲んでいるカウンター席だ。厨房が見えるようにしてる理由は、お客様に何も隠すところがないという心の表れであり、作る工程も見て楽しんでもらいたいという初代の意向。職人達の、ひきしまった空気が店内には流れている。
●目の前で繰り広げられる「とんかつパフォーマンス」
カウンターに座ると、厨房内で働く職人たちの動きが観察できる。とんかつを揚げる専門の職人、ザクザクと切る専門の職人、注文をとる専門の職人と、様々な職人たちが完全分業制でそれぞれの役割を担っている。無駄のない動きで繰り広げられる調理の姿は、まるでパフォーマンスを観ているかのようだ。
出来上がるまで、瓶ビールを嗜みながら、サービスで出てくるピーナツをつまみ気長に待つ。
●こだわりの切り方、シンプルなアテとの組み合わせ
揚げ上がりのタイミングみて、店主が御飯と味噌汁の指示をすると素早く配膳される。
包丁でタテヨコに切り分けられているのが、とんきの特徴だ。通常のとんかつは、おおよそ縦のみに切られているものが多いが、加えて一本横切りに微妙に比率を変えて切り分けられている。アテは千切りキャベツとトマトのみで至ってシンプル。辛子をちょっぴりつけて、熱々のうちに頂く。
酒を嗜み、店内の雰囲気に酔いしれながら、待ち侘びたとんかつを食す。そして最後の豚肉入り味噌汁で〆。とんかつに真摯に向き合う、至福の時間だ。
とんかつ とんき 目黒本店
東京都目黒区下目黒1-1-2
■営業時間 営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗情報をご確認ください。